避妊目的だけではなく、最近ではPMSの改善や生理痛や生理不順の改善、またニキビ治療などに低用量ピルを使う女性が増えています。
低用量ピルにもいろいろな種類がありますが、目的によって選ぶピルが異なります。
この記事では、低用量ピルの種類とあなたの目的に合ったおすすめの低用量ピルをお伝えします。
低用量ピルとは?
一般的にピルには、
高用量ピル・中容量ピル・低用量ピル・超低用量ピル の4種類があります。
高用量ピル:エストロゲンの含有量が1錠あたり50μg以上
中用量ピル:エストロゲンの含有量が1錠あたり1錠中50μg
低用量ピル:エストロゲンの含有量が1錠あたり30μg~35μg以下
超低用量ピル エストロゲンの含有量が1錠あたり30μgより少ない(ヤーズ、ルナベルULDは20μg)
その中でも、ここでは低用量ピル・超低用量ピルについてお伝えします。
低用量ピルは、主に2つの性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの合成物から成り立っています。これらの性ホルモンは女性の月経周期を調整し、排卵を抑制します。また、子宮内膜の成長を抑え、卵子の着床を難しくする役割を果たします。
低用量ピルは非常に効果的な避妊方法であり、適切に使用された場合、妊娠のリスクを大幅に減少させます。
低用量ピルは、エストロゲンの含有量が1錠あたり30μg~35μg以下と、低くなっています。そのため、副作用のリスクが低く、吐き気や頭痛、倦怠感などの副作用が出る人は少ないです。また、血栓症のリスクも高用量ピルや中用量ピルよりも低くなります。
ただし、ピルの使用には医師の指導が重要であり、副作用や制限事項に関する情報を正確に理解することが不可欠です。
低用量ピルの種類・特徴・目的
ピルは、避妊や生理痛、PMSの改善など、さまざまな目的に使用できる薬です。自分に合ったピルを選ぶためには、目的別におすすめのピルを知っておくことが大切です。
薬名 | 特長 | 保険適用 | 目的 | |
ノルエチステロン (第1世代ピル) |
シンフェーズ | 11錠目を日曜日から内服開始するので、生理が週末にかからない | 月経周期のコントロール | |
フリウェルLD | 成分は同じ
ルナベルULDは血栓症リスクの軽減が期待 |
月経周期のコントロール | ||
ルナベル(LD/ULD) | 〇月経困難症 | ニキビ治療 | ||
レボノルゲストレル (第2世代ピル) |
トリキュラー | ピル内服中の不正出血の率が低下 | 避妊 | |
ラベルフィーユ | トリキュラーのジェネリック医薬品 | 避妊 | ||
ジェミーナ | 超低用量ピル | 〇生理痛改善 | 生理痛やPMSの改善 | |
デソゲストレル (第3世代ピル) |
マーベロン | ニキビに悩む女性に人気のピル | 避妊 | |
ファボアール | ファボアールはマーベロンのジェネリック医薬品 | 生理痛やPMSの改善 | ||
ドロスピレノン (第4世代ピル) |
ヤーズ | 浮腫みにくい ホルモン消退時の症状(下腹部痛や頭痛など)を軽減することが期待 超低用量ピル |
〇月経困難症 | 生理痛やPMSの改善
ニキビ治療 |
ヤーズフレックス | ピルを連続的に内服して、月経回数をできるだけ減らすことによりPMSの出現回数や月経前の諸症状の提言が期待できる。 生理痛とPMSにはピルの中で一番効果的 |
生理痛やPMSの改善
ニキビ治療 |
ピルの副作用
低用量ピルの副作用は、以下のようなものがあります。
吐き気、頭痛、倦怠感
不正出血
乳房の張り、痛み
体重増加
血栓症
これらの副作用は、ほとんどの場合、服用を続けるうちに軽減または消失します。しかし、持続する副作用がある場合は、医師に相談してください。
吐き気、頭痛、倦怠感
ピルの服用開始直後に、吐き気、頭痛、倦怠感などの副作用が出ることがあります。これは、エストロゲンの影響によるもので、服用を続けるうちに軽減または消失することが多いため、心配する必要はありません。
不正出血
ピルを服用していると、不正出血が起こることがあります。これは、ホルモンバランスの変化によるもので、通常は服用を続けるうちに治まります。しかし、出血が長引く場合は、医師に相談してください。
乳房の張り、痛み
ピルを服用していると、乳房の張りや痛みが起こることがあります。これは、プロゲステロンの影響によるもので、通常は服用を続けるうちに軽減または消失します。
体重増加
ピルを服用していると、体重が増加することがあります。これは、ピルによって食欲が増進したり、水分の貯留が起こったりするためです。ただし、必ずしも体重が増加するわけではなく、個人差があります。
血栓症
ピルの服用は、血栓症のリスクをわずかに高めます。血栓症とは、血管内に血液が固まってしまう病気です。血栓症の症状には、足の腫れや痛み、息切れ、胸痛などがあります。血栓症のリスクが高まる人は、喫煙者、肥満者、高血圧症、糖尿病などの持病がある人です。
まとめ
悩みの改善には、自分に合った低用量ピルを選ぶことが大切です。そのためには、医師へ相談することが不可欠です。
婦人科に行くのに抵抗を感じる方、以前通った婦人科で嫌な思いをした方などは手軽なオンライン診療を利用している方も少なくありません。
オンライン診療はスマホやタブレットなどで、空き時間を利用して簡単にどこにいても受診できます。診察代が無料のクリニックもあるので、一度予約をとって相談してみませんか?